ビョークさんがなんかやらかしたそうです

http://www.asahi.com/international/update/0305/TKY200803050304.html
ジョンレノンは貧弱な歌声と不完全な楽曲が奇跡のマッチを得た稀有なシンガーソングライターだった。ボブマーレイは結局のところ自分の「家族」を脅かす力と戦った。ロックンロール稼業風情が戦争と平和を訴えても実に非力だけども,その熱意はどっかに根付いていることをいまだに信じている。
ボブディランのメモリアルコンサートでのシンニードオコナーのパフォーマンスを思い出す。妊娠中絶を禁止する法案を肯定したバチカンに対し,想像したくないが必然として虐待搾取暴力の対象となる子ども達の生誕を拒絶したシンニードはローマ法王にNoを訴えた。その事件直後のコンサート。シンニードが登場すると客席は大ブーイング。かつては核武装を進める為政者に対し「どれだけの人が死んだら,コロシ過ぎたと思うのかね」と歌ったボブディラン,それを支持した人たちのブーイングをとても不自然に感じた。
スティビーワンダーが「まだこの歌を歌う価値があることは悲しいことかも知れない」と前置きして歌った「風に吹かれて」,ニールヤングがパールジャムとやたら熱演したこと,歌はそこそこだけど,素晴らしいギターソロを弾いたエリッククラプトン,なんか「ロックの名演」がたくさんあったコンサートだったんだけど。
予定してきたボブディランの曲を,ブーイングの酷さにバンドの演奏を止めて,「皮膚の色が瞳の色と同じくらいの意味しか持たなくなるまで,例えば児童虐待,子ども達の拘束がこの世からなくなるまで,戦争だ。イェー」と嗚咽でボブマーレイのWARを吐き出したシンニードオコナー。スゴかった。