名も無き天才文筆家

ひいばあちゃんが死んだ

http://anond.hatelabo.jp/20080118222850

結構オトナになってから,祖父,父,祖母を亡くした。人はみんな死ぬんだ,だいたい順番どおりでそれぞれ兆候をあらかじめ示してくれたのは幸い。だから,それぞれその日は『あー,今日か』って感じで迎えられたんだ。もう会話をすることが出来なくなってしまう,その人に対する印象や感情はもうその日限りでフリーズだ。それは悲しいことではあるが,でもそれ以上でもないって準備期間。
オヤジのときは帰ったらもう豪華な布団に居て短刀抱いていた。ちっちゃくなった顔見てしばらくして葬儀屋が棺桶持ってやってくる。「じゃぁ男性の方で」と運ぶ。これが死後硬直か,頭と足だけで持てるぜイリュージョン。羽二重が丁寧に重ねられ,その上にドライアイスが無造作に投げ込まれる。ワラジとか三途の川の旅支度を整えて,あとは一緒に持ってけグッズの投入。火葬場の釜をいためるらしいので金属はNGだ。将棋盤もちょっと大きすぎるらしい,まぁ向こう側にもあるだろう。お通夜ではずっと飲んでた,「遺影の前で,イエーイ」なんつって。議員関係が次々来る,1日終りの仕事は市役所で死亡届と葬儀場を確認することなんだろう。さらに飲んで,明けて告別式。喪主の兄貴は誰がどう挨拶に来ても香典を仕舞ったウエストポーチを身体に絡めていた。BGMにはフランク永井がずっと流れていた,今思えばムーディーだ。そして火葬場「ほー焼けてるねぇ,この辺が黒いけど癌だったとこかねぇ」とか焼き上がりを確認,母は頭蓋骨がマンマで骨壷に収まらないとハシでガシガシ突付いていた「母さんやりますね」「だって腹立って」とか話しながら。もっと書きたいけどリンク先の彼の瑞々しい感性で書かれた文章にマイッタので割愛。
今年も命日が近い。嫁さんと4人の子ども達がいて,今度家買うんだぜワシ。どうだすごいだろう。