宇多田ヒカル国内デビューアルバムfirst loveの奇跡

そもそも15歳とかの小娘が自宅でカセットの4trレコーダでプリプロした楽曲である。いやまぁ幅広くいろんなポップ音楽を噛み砕いた結果じゃないと生まれないメロディであるなぁとは思った。
ヒップホップ系がなんか持ち上がってきてレコーディングテクノロジーもデジタルに移行しつつあった当時。ドラムとシンセサイザー関係は打ち込んじゃったら録音さえする必要ないサンプリングとかループとか。まぁギターとか管のエモーションは乗っけといてほい出来上がりみたいなレコードばっか。
そんなポップ環境にこの小娘(とオヤジ),ちょっと時間を遡った俊英プレイヤー(パラシュートとかショーグンとかスペクトラムとか村上ポンタとか今剛とか松原正樹とか林立夫とか)からセレクションしたメンバー立てて生演奏レコーディングしちゃったわけだ。芸能一家つっても母圭子さんは演歌畑で「作曲家先生にどーにか曲貰ってレコード会社に口効いてもらって専属プレイヤーで歌と演奏」て世代でしょ,父サネアツ氏の活動はプレイヤーコンポーザーで名前耳にしたことなくて全然しらないけど。そのレコード会社所属の専業プロデューサだったんですかね。
かくして,やたら初々しい楽曲と老練たプレイヤーの演奏と比類ない歌ていう奇跡が起こりました。ボーナストラックのリミックスはつまんなかったけど。
プロフェッショナル・プレイヤー達によるもうなんだ,鬼気迫る『氷の世界』。