「子褒め」ならぬ「子脅し」

私が子供の頃なのでほんの30余年昔,クラスの松尾くん。まぁズッコケ人気者なんだけど金輪際まじめに勉強とかしないし忘れ物王だしギャグ王,でも勉強しない。そんな子に大人がナニを言っていたか「吉本新喜劇入れたるで」と。時は変わって現在,吉本興業なんてタレントの中のエリートさんである,入りたくても予備校に自腹で通って挙句受け入れてもらえるかどうかな水準。少々おふざけ人気者くらいには夢のまた夢。
さらにその前の時代,親の伝聞だけどもだらしなくふらふら外で遊んでいると「サーカスにさらわれる」などと脅されたらしい,たぶん踊り子(という呼名の遊女)とかにもさらわれたり売られたり,エンターテイメント=見世物小屋な隷属職業な雰囲気の差別があったんでしょうね。「手前なんぞ橋の下で拾ってきた」などというのも「橋の下から救い上げなかったら歌舞伎役者とかやらされてこき使われてたんだぞ」と言う意味だったのかもしれない。
昭和の終わりくらいまでそんな感じの意識が根っこにあったんだろうけども。
さぁ,今。まじめに勉強もせずにカラオケなんぞで遊び歩く子供どもに「お前,エグザイルに入れるぞ」と言ってみたところで,という話。